その物に付きてその物を費し損ふ物数を知らずあり
一言でいうと
物には、それ自身に取りついて消耗させるものが数限りなくある。
原文
その物に付きて、その物を費し、損ふ物、
数を知らずあり。
身に虱あり。
家に鼠あり。
国に賊あり小人に財あり。
君子に仁義あり。
僧に法あり。
現代語訳
その物に取りつき、その物を消耗させ、損なうものは数えきれないほどある。身体には虱がいる。家には鼠がいる。国には賊がいる。つまらない人には財産がある。立派な人物には仁義がある。僧には仏法がある。
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底本: 烏丸光広本『徒然草』校訂本文(やたがらすナビ・CC BY-SA 4.0)