そらんじ徒然草

一人灯のもとに文を広げて見ぬ世の人を友とするぞ

一言でいうと
灯の下で古典を開けば、会ったことのない昔の人を友にできる。
原文
一人、ともしびのもとに文を広げて、
見ぬ世の人を友とするぞ、こよなうなぐさむわざなる。
文は文選もんぜんのあはれなる巻々くわんくわん
白氏文集はくしもんじふ
老子らうしことば
南華なんくわへん
この国の博士はかせどもの書けるものも、いにしへのは、
あはれなること多かり。
現代語訳
一人で灯の下に書物を広げ、会ったことのない昔の人を友とするのは、この上なく心慰められることだ。書物なら、『文選』の中でも情趣深い巻々、『白氏文集』、老子の言葉、『荘子』の篇々がよい。この国の学者たちが書いたものにも、昔のものには心にしみることが多い。
全244段の目次
底本: 烏丸光広本『徒然草』校訂本文(やたがらすナビ・CC BY-SA 4.0)