そらんじ徒然草

太衝の太の字点打つ打たずといふこと陰陽のともがら相論のことありけり

一言でいうと
「太衝」の「太」に点を打つかという陰陽師の論争に、点を打った古い自筆資料があると盛親入道が述べた。
原文
太衝たいしようの太の字、点打つ、打たずといふこと、
陰陽おんみやうのともがら、相論さうろんのことありけり。
盛親入道もりちかにふだう、申し侍はべりしは、
「吉平よしひらが自筆の占文せんもんの裏に書かれたる御記ぎよき、
近衛関白殿このゑのくわんぱくどのにあり。点打ちたるを書きたり」と申しき。
現代語訳
陰陽道で九月を指す太衝の「太」の字に、点を打つか打たないかをめぐり、陰陽師たちの間で論争があった。盛親入道が申しましたことには、「安倍吉平が自筆で書いた占いの文書の裏に記された御記(貴人の日記)が、近衛関白殿のもとにある。そこには点を打った字で書かれている」ということだった。
全244段の目次
底本: 烏丸光広本『徒然草』校訂本文(やたがらすナビ・CC BY-SA 4.0)
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