そらんじ徒然草

黒戸は小松御門位につかせ給ひて昔ただ人におはしましし時

一言でいうと
黒戸という名は、天皇が皇子時代の習慣を忘れず炊事を続け、薪の煙で部屋がすすけたことに由来する。
原文
黒戸くろどは、小松御門こまつのみかど、位につかせたまひて、昔、
ただ人におはしましし時、
まさなごとせさせ給ひしを忘れ給はで、
常に営ませ給ひけるなり。
御薪みかまぎにすすけたれば、黒戸といふとぞ。
現代語訳
黒戸は、小松天皇が即位された後も、まだ皇族であった昔に炊事をなさったことをお忘れにならず、いつもその営みを続けられた部屋である。天皇のための薪の煙ですすけていたので、黒戸と呼ぶのだという。
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底本: 烏丸光広本『徒然草』校訂本文(やたがらすナビ・CC BY-SA 4.0)