そらんじ徒然草

黒戸は小松御門位につかせ給ひて昔ただ人におはしましし時

一言でいうと
黒戸という名は、天皇が皇子時代の習慣を忘れず炊事を続け、薪の煙で部屋がすすけたことに由来する。
原文
黒戸くろどは、小松御門こまつのみかど、位につかせ給たまひて、昔、
ただ人びとにおはしましし時、
まさなごとせさせ給たまひしを忘れ給たまはで、
常に営いとなませ給たまひける間まなり。
御薪みかまぎにすすけたれば、黒戸くろどといふとぞ。
現代語訳
黒戸は、小松の帝(光孝天皇)が即位された後も、まだ皇族でいらっしゃった昔に身分に似つかわしくない炊事をなさったことをお忘れにならず、いつもその営みを続けられた部屋である。天皇のための薪の煙ですすけていたので、黒戸と呼ぶのだという。
全244段の目次
底本: 烏丸光広本『徒然草』校訂本文(やたがらすナビ・CC BY-SA 4.0)
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