そらんじ徒然草

人の語り出でたる歌物語の歌の悪きこそ本意なけれ

一言でいうと
よく知らない分野を得意げに語ると、聞く側にはその無知まで伝わってしまう。
原文
人の語り出でたる歌物語の、歌のわろきこそ本意ほいなけれ。
少しその道知らん人は、いみじと思ひては語らじ。
すべていとも知らぬ道の物語したる。
かたはらいたく、聞きにくし。
現代語訳
人が語り出した歌物語で、肝心の歌が下手なのは残念なものだ。少しでも歌の道を知る人なら、それをすばらしいと思って語ったりはしないだろう。そもそも、まるで知らない分野について語るのは、そばで聞いていて気恥ずかしく、聞き苦しい。
全244段の目次
底本: 烏丸光広本『徒然草』校訂本文(やたがらすナビ・CC BY-SA 4.0)